大阪能楽大連吟
 

能楽とは?高砂とは?

能とは?

能は、600年を越える歴史の中で独自の様式を磨き上げてきた、日本を代表する伝統芸能です。

能と狂言を合わせて「能楽」と呼んでいます。狂言が笑いの面を受持つ、セリフ劇であるのに対して、能は歌と舞で人間の哀しみや怒り、恋慕の想いなどを描きます。

能の基礎が確立され、また芸質が高められたのは室町時代前期、観阿弥・世阿弥父子の時代です。多くの曲が作られましたが、現在上演される演目は約200曲ほどです。

能は『伊勢物語』『平家物語』などの物語やお寺や神社などの縁起など、当時広く知られていたお話を舞台として演じるものです。ですから能に触れることは、能だけでなく、日本の伝統文化を知ることになります。

長い歴史の中で洗練され、現代的なリアリズムでは演じられません。そのため「難しい」「とっつきにくい」と思われがちですが、一見同じように見える演技を、各曲の雰囲気や登場人物の性格などによって自在に描き分けるところに、面白さもあるのです。

だからこそ能は、観るほどに、知るほどに、そして体感するほどに、その面白さが広がってきます。

あなたも大阪能楽大連吟で、能に触れてみませんか。

高砂 楽屋にて着付

高砂とは?

能《高砂》は、兵庫県高砂市にある高砂神社と、大阪市にある住吉大社にまつわる能です。

その内容は、阿蘇の神主友成が、播磨国高砂の浦で老夫婦と出会い、高砂の松と住吉の松が相生である故事を聞ききます。友成は二人に誘われて摂津国住吉に向かい、住吉明神の出現を目にするのでした。

古くから祝言第一とされてきた演目です。古来より、正月などめでたい際には宮中や幕府はもとより、謡のたしなみがある武士や町人の家などでも広く謡われ、親しまれてきました。

特に結婚式の曲として知られ、結婚式での新郎新婦の席を「高砂」席と呼んだり、老夫婦(尉と姥)は夫婦が長く続く象徴(相生・相老)とされたりします。ゆかりの兵庫県高砂市では「ブライダル都市」宣言をしているほどです。

能を代表するめでたい曲。結婚していく人のために、遠く旅立つ友人のために、古くから夫婦愛と長寿を祈って、結婚式などで広く謡い伝えられてきた《高砂》。大阪能楽大連吟で一緒に謡いましょう。